4社中3社近くが、過去に少なくとも1度のセキュリティ違反またはインシデントの経験があり、それらの約60パーセントは、重大な違反に分類されることが
CompTIAの最新調査で明らかになった。
International Trends in Cybersecurity（サイバーセキュリティの国際的な傾向）調査では、クラウドコンピューティングやモバイル技術ソリューションへの依存の高まりから、企業や組織ではセキュリティプラクティスやポリシーの変更が実施されていることが分かった。
同調査は、12か国1,500以上のビジネスおよびテクノロジーエグゼクティブを対象に実施され、集計されたデータはオーストラリア、ブラジル、カナダ、ドイツ、インド、日本、マレーシア、メキシコ、南アフリカ、タイ、アラブ首長国連邦、イギリスの国々からなる。
「サイバーセキュリティの知識や対応能力の重要性は、国を問わずますます高まっています。私どもが実施した調査結果では、79パーセントの企業が、サイバーセキュリティは今後2年間で優先事項になることを予測しています。」CompTIAリサーチ&インテリジェンス
シニアディレクタであるAmy Carradoは言う。
調査対象の国全体で見た場合、73パーセントの企業が、過去12か月に少なくとも1度セキュリティ違反またはインシデントを経験している。自己報告によるセキュリティ違反は、最も被害の多い国でインド（94%）、マレーシア（89％）、ブラジル（87％）、メキシコ（87％）、タイ（82％）がある。一方で、日本（39％）およびアラブ首長国連邦（40％）は、サイバーインシデントの報告が低い結果となった。
デバイスの紛失、モバイルマルウェア、フィッシング攻撃、スタッフによるセキュリティ機能の無効化といった、モバイルに関連したセキュリティインシデントを経験している割合は、12か国全体で、76パーセントとさらに上回る。自己報告によるモバイルインシデントは、高い国では、タイ（95％）、インド（92％）、メキシコ（89％）があがった。インシデントの低い国では、日本（60％）、アラブ首長国連邦（60％）、イギリス（64％）であった。
12か国中10か国では「ITオペレーションの変化」から、サイバーセキュリティの取り組みを見直していることがわかった。モバイル技術への依存やクラウドソリューションの活用、あるいはそれ以外の要因も考えられるが、変化を推し進める最大の要因となっている。
企業や組織は、従業員におけるサイバーセキュリティ知識の評価や改善に取り組んでいる。それらには、新入社員オリエンテーション、継続的なトレーニングプログラム、オンラインコース、ランダムに実施されるセキュリティ監査などが含まれる。
しかし、結果はまちまちである。自社のサイバーセキュリティ教育やトレーニング方法は、非常に有効であると回答した企業は、わずか23パーセントにとどまった。従業員トレーニングの必須化、より包括的なトレーニングの頻繁な実施、トレーニングとフォローアップのための試験やアセスメントを組み合わせる、といった手順を加えることで有効性を改善することができるとエグゼクティブは言う。
ほぼ全てのマネージャ（96％）は、サイバーセキュリティトレーニングで得た知識を確実にするため、トレーニング後の試験実施が重要と考える。10人中8人は、ITワーカーにとって認定資格は、サイバーセキュリティに関連する知識やスキルを証明する方法として「有効である」「非常に有効である」と回答している。
International Trends in Cybersecurity（サイバーセキュリティの国際的な傾向）調査は、2016年1月から2月に実施された、1,509のビジネスおよびテクノロジーエグゼクティブによるオンラインアンケート結果が基となる。全報告書は、CompTIA米国本部サイト先より、登録後に無償で入手可能。
https://www.comptia.org/resources/international-trends-in-cybersecurity
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