CompTIA

「<特別対談>組織力向上を目指したキャリアパスとスキルの可視化」:Part3






 
2011420日付のニュースリリースで株式会社ラック、(ISC)2 JapanCompTIA日本支局の3社は、組織力向上を目指した人材育成認証モデルにおけるパートナーシップを締結いたしました。今回この3社により「<特別対談>組織力向上を目指したキャリアパスとスキルの可視化」と題し、現在のITセキュリティの問題点やキャリアパスのご提案、また今回のパートナーシップ締結のねらいなどについて対談いたしました。

今回は、対談のPart3です。
過去の対談については、下記のリンクをご参照ください。

<ニュースリリース:2011年4月20日付>
組織力向上を目指した人材育成認証モデルにおけるパートナーシップを締結
~株式会社ラック、(ISC)2 Japan、CompTIA日本支局がパートナーシップ締結を発表~



<バックナンバー>
「<特別対談>組織力向上を目指したキャリアパスとスキルの可視化」
Part1 : リテラシの維持とセキュリティ構築の発想の転換
Part2 :企業力の強化のためにキャリアパスを考える


人材育成の問題点と今後の取り組み:講師の不足と「学」との取り組み

(ISC)² 日本 代表 衣川俊章氏(以下:衣川氏)
別の観点から人材育成での問題点と言うと、講師の不足があげられます。講師をどのように育成していくのかといった課題です。我々(ISC)²の場合は、認定講師がいて、彼らの姿を目標に講師を目指す人が育つようなプログラム活動を行っています。ただ、全体的に見れば、講師は不足していて、特に「学」では、講師をできる人材が本当に少ないのが現状だと思います。例えば、CompTIAから提供されている講師を評価するような認定プログラムをうまく活用するなど、講師の量・質といったことを解決していく必要があるでしょうね。
 


株式会社ラック
セキュリティアカデミー 支配人 与儀大輔氏(以下:与儀氏)
当社ラックでは、講師だけを長年担当しているとセキュリティ技術者としてのスキルが維持できなくなってしまうことも考えられるので、適切なローテーションを組んでいます。例えば3年講師をした後は現場に戻り新しい知識を身につけ、また講師に戻るというようにしています。また、3年以上の現場経験を積んだ人材しか講師にはなれません。言いかえれば、13年目は教育部門には就けず、セキュリティの現場でどのようなことが発生していて、どのように立ち振る舞いをすべきなのかを身につけてもらうようにしています。
 


CompTIA
日本支局 支局長 清水秀彦(以下:清水)
非常にいいことですよね。教えることで自分に足りない部分を認識することができますし、逆に現場に戻ることによって、自身の引き出しを増やし、さらに人に広めることができますからね。とても良い相乗効果になるのではないでしょうか。
 





衣川氏
後は、ティーチングスキル、教えるスキルの部分ですね。自分の持っている知識をいかにティーチングに反映させていくかというスキルが必要になります。このような取り組みには、研修や資格を提供している立場の我々の立場から貢献できる部分があればと思っています。もう一つ、別で取り組みが必要なのは、「学」との協業ですね。卒業後も継続的にキャリアアップにつなげていけるモデルを「学」からしてスタートしていただかなくてはならないと思っています。そのためには、我々が取り組めることを一緒にうまくつなげていくことが重要なのではないでしょうか。
 
与儀氏
現在、ラックでは、(ISC)²SSCPという認定資格のトレーニングを専門学校に提供しています。現在のような就職氷河期では、トレーニングを情報系カリキュラムに組み込み、認定資格を取得して卒業をするというのは、学生にとっても貴重な武器になるのではないでしょうか。
 
清水
我々CompTIAでも、学生のうちにエントリーレベルとしてCompTIA Strataシリーズを取得していただき、次のステップとして、CompTIA A+Network+Security+といったキャリアを積んでもらうことを提案しています。
 
衣川氏
学科や専攻などに応じて、例えば、ある学部の1年ではこんなスキルを持とうといったキャリアアッププランを作っていってもよいかもしれません。ぜひ、我々の今回のパートナーシップの中で、次のステップとして取り組んでいければと思っています。
 
清水
そうですね。今回のパートナーシップの発表を機に、ぜひ今後のIT人材を見据えた様々な取り組みをご一緒させていただければと思っています。今日はお忙しいところありがとうございました。
 
 

【潜入!ラックセキュリティ監視センターJSOC】につづく
 

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