米国の情報テクノロジー(IT)セクターは6月におよそ9,600件の新規雇用を創出し、5か月連続の増加となったことがCompTIAの調べでわかった。
2018年前半の時点で、ITセクターの雇用は48,900件に到達しているというのが、労働統計局レポートから見たCompTIAの分析である。しかし、いくつかの矛盾した項目も含まれる。ITセクターが雇用を創出している一方で、経済全体におけるIT雇用は、90,000件を下回っているという点だ。
「過去数か月に渡ってテクノロジー労働市場の結果が混在するものの、IT人材への需要は依然として高いままです。労働統計局のデータは、一定の変動が存在します。長期的には、成長軌道が続くという見方をしています。」CompTIAのリサーチ&マーケットインテリジェンス
シニアVPであるTim Herbertは述べている。
CompTIAの分析では、6月の雇用の伸びは、以下4つのカテゴリで見られた。
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ITサービス、カスタムソフトウェア開発、コンピュータシステム設計は、6,000件の職を追加。このカテゴリは、2018年前半の時点で、約41,000件の雇用を創出。 |
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コンピュータ、電子機器、半導体製造は、電子機器(+3,100)と半導体および電子部品(+1,700)のサブカテゴリを含め、5,100件の雇用増加となった。これまでのところ、今年のテクノロジー関連の製造業雇用は、14,100件まで拡大している。 |
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データ処理、ホスティング、関連サービスは、1,100件の雇用を創出し、5月の減少を若干戻す形となった。今年に入り、このカテゴリは、10,000件の雇用を創出している。 |
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検索ポータルを含む他の情報サービスは、600件と控えめな増加であった。 |
テレコミュニケーションの雇用は、6月に3,200件の減少。このカテゴリは、今年すでに約18,200件の雇用の落ち込みがあり、過去12か月では推定30,700もの雇用が失われている。
「これは、IoT、5G、ITサービスなど新しい分野での成長を追求するテレコム企業の動向であると同時に、成熟過程にあるテクノロジーや今までのビジネスモデルに対する彼らの取り組みを反映しています。」Herbertは述べている。
経済全体で、非農業部門就業者数は6月に213,000人増加し、過去12か月間に240万人増加となった。全米の失業率はわずか4%に上昇。IT職の失業率は、1.9%に上昇も全職種において最も低い水準にとどまった。
CompTIA IT Employment Tracker 調査のフルバージョン(英語)は、次のサイトから取得可能。
https://www.slideshare.net/comptia/comptia-it-employment-tracker-july-2018
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