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アウトソーシング人材とITマネジメント:予期すべきことは何か(CompTIA本部記事より)
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昨今、海外からの人材アウトソーシングが、経費の合理化とさらなる利益を期待する企業のビジネスモデルの一つとなってきています。このようなグローバル化した自由市場雇用が支持されても批判されても、アウトソーシングは企業がビジネスを行う上で極めて現実的かつ大きな進展であることに異論はないでしょう。

今まさに海外アウトソーシングを導入しようと検討している企業や、既存のアウトソーシングビジネスの拡大を検討している企業は、改めてアウトソーシングが既存のビジネスモデルに与えるであろう影響を分析した方がよいのではないでしょうか。

まずは慎重な調査を

ITマネジメントは、企業のサイズや関連する技術、IT手法により、異なる意味を持ちます。企業がITマネジメントモデルの活用を検討する際には、また海外アウトソーシングに関係するのであればなおさらのこと、相当のケアと準備がなされる必要があります。データセキュリティからITビジネスコンティニュイティ、稼動時間に関するすべてにおいて、実施される計画が無理なく推進できるよう万全な調査がなされなければなりません。

テキサスに拠点を置くグローバルサービス機関TPI(ソーシング顧問サービスの提唱者である)のプロジェクトディレクターJim Hussey氏によれば、海外アウトソーシングを取り入れるITマネジメント企業は、内部ITチームが運営するような抜本的転換が必要と言います。

「ITマネジメントでは、アウトソーシングモデルを用いたビジネスを開始する際に必要となる増分コスト、同様にこうしたビジネスモデルに対応するため内部IT業務に必要となる準備事項を把握する必要があります。」Hussey氏は言います。Hussey氏は海外アウトソーシングに関する記事をいくつも書いており「グローバル開発リスクのマネージング」の共著者でもあります。「ITマネジメントは、内部スタッフがアウトソース人材に対して役割や活動をまる投げしてしまい勤労意欲が下がるといった典型的な問題を取り扱うことになります。」

海外アウトソースの利用には、ITマネジメントとは全く異なるアプローチが必要になり、従来モデルに慣れている企業にとっては厄介な提案となることがあります。多くの企業が、海外リソースをマネジメントする人材に内部の既存マネージャを起用しがちです。つまり、内部マネージャは言語の違いはもちろん、異文化を十分に理解する必要があります。Hussey氏によると、このようなアプローチは既存の内部ITスタッフに困難であるようには見えないが、海外アウトソーシングの可能性を十分に生かすことができず、それらを仲介する企業のみが利益を得ることになります。
あるいは、海外アウトソーシングの利益やコスト削減を本当に理解するために内部の配置転換、および連絡窓口または中堅マネージャのような人材が必要となる可能性もあります。従って、企業はアウトソースされたリソースの配属が済めば業務は完了するとシンプルに考えることはできません。アウトソーシングとは、アウトソースされたリソースと、医者の内部リソースとを取りまとめ、結合的かつ相互作用的なプロアクティブユニットにすることを言います。加えて、ビジネス本部と海外リソース間のコミュニケーション経路には、双方の迅速なアクセスを確実にする、ハードウェアおよびソフトウェア技術が必要となります。

ITマネジメントリソースのアウトソーシングに進出する企業にとって、一番の懸念はビジネスデータと重要な役割を担うアプリケーションの保護とセキュリティーがあげられます。Hussey氏によると、アウトソーシングモデルが始まって以来、常に取り組まれている懸念の一つだと言います。

「アウトソーシングされた人材の場所に関係なく、受け入れをする企業のセキュリティーを保守するため、ソフトウェア開発とITインフラストラクチャには非常に特定された技術手段が存在します。」Hussey氏は言います。「また、そうした技術手段は基本的に順応性がないとされています。」

少なからず海外のアウトソーシングビジネスモデルが原因で、多くの企業がITマネジメントのアウトソーシングに慎重になっている傾向があります。また、失敗したアウトソーシング経験を持つ企業からは、批判の声も公表されています。

「私ならITマネジメントとプロジェクト実行の区別をはっきりさせるでしょう。」Hussey氏は言います。「プロジェクトレベルで聞かれる批判は大抵、リソースのプロジェクト実行に必要な経験や深い技術知識の欠如が原因のようです。」

グローバルマーケット

批判あるにせよ、ITマネジメントは今後も、成長するグローバルマーケットや海外アウトソーシングによる影響を受けると言われています。Hussey氏によると、グローバルなアウトソーシングはさらに成長展開をし、ビジネス・プロセス・アウトソーシングやナレッジ・プロセス・アウトソーシング分野で行われたような、高成長エリアに進出し続けると予想されています。

「海外アウトソーシングは単純にグローバルソーシングに展開している。」Hussey氏は言います。「最終的にこの問題は、IT企業が“生産性の向上”“コスト削減”といった課題とともに、グローバルリソースといかに取り組むかにつきるようです。」

 


 

 



 
 
 

 

 

 
 

 
 
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