CompTIA（コンプティア）は、IT業界団体としてワールドワイドでCompTIA認定資格などを通し、健全な人材の育成に貢献しています。

情報テクノロジー（IT）ソリューションがビジネスの成功に大きな役割を果たすことから、世界中の企業はIT製品やサービス、そして人材により多くのリソース（資金）を充てる姿勢を強めていることが、IT業界団体CompTIAが発表した調査で明らかになった。

CompTIAが実施した「2015 International Technology Adoption and Workforce Trends Study（インターナショナルにみるテクノロジー導入とワークフォース調査2015）」に参加した複数の国の企業は、来年にかけて大幅なIT支出の増加を予定している。全企業の約4分の1（23パーセント）が、10パーセントまたはそれ以上のIT支出の引き上げを行うと回答している。

調査参加の中では、インド企業が先導するような形となり、2015年には平均6.9%のIT支出の増加を予測。これに、ブラジル（6.8パーセント）、マレーシア（6.7パーセント）、中東（オマーン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦）（6.6パーセント）、南アフリカ共和国（6.5パーセント）が続いた。

米国の企業は、2015年のIT支出の増加を平均5.4パーセントとし、カナダの企業は5.3パーセントと回答している。

「ITはビジネスを成功に導くために欠かすことのできない重要な要因であるという評価が、企業間で高まっています。企業では、テクノロジーを活用して新規顧客へのリーチ、コスト管理、生産性向上といった革新的アプローチが、戦略的に優先事項であるとし、これらの実行においてテクノロジーは中心的な要因であると捉えているのです。」CompTIAのリサーチ＆マーケットインテリジェンスVP、Tim Herbertは言う。

新たなテクノロジーソリューションへの投資と共に、いくつかの市場におけるIT雇用は好転に向かっている。調査では、48パーセントの企業が、2015年のITスタッフの雇用を増加する予定であることが分かった。最も強気な雇用予測は、大企業（従業員数500名以上）によるもので、57パーセントが年内の雇用増加を予測している。また、成熟した経済の国々においても63パーセントが同様の予測をしている。

加速する技術革新により多くの機会が生まれるも、そのペースについて行くこと自体が課題となっている。テクノロジー利活用の状況について聞いたところ「理想的である」と回答した企業はわずか15パーセントであった。41パーセントが「理想に近い」と回答するしているが、それは、テクノロジーの多くの面で改善する必要がある企業がかなりの数存在することを意味する。

また、全企業の約3分の2が、IT人材の量と質について懸念を示している。雇用における課題は、特に成熟経済の国々において深刻となっており、83パーセントの企業が、適切なスキルと経験を持つ人材の獲得を懸念事項として挙げている。

同調査では、スキル面に関して明るいニュースも見られた。組織の大多数（92パーセント）が、この一年間において、自社ITスタッフはある種のトレーニングを実施していると回答している。この数字は、2013年の72パーセントを大きく上回るものとなった。

「スキルギャップの取り組みに即効性ある解決策はありません。人材の育成や維持には、継続的で、かつ体系的な取り組みやリソース、そして時間が必要です。」CompTIAのリサーチ＆インテリジェンスディレクター、Amy Carradoは言う。

CompTIAの「2015 International Technology Adoption and Workforce Trends Study」調査は、組織内にけるIT政策やプロセスの実施に直接関与するビジネスITエグゼクティブ（経営層）1,507名を対象とした調査が基となる。調査対象となった国は、オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、ドイツ、インド、日本、マレーシア、中東（オマーン、サウジアラビア、
アラブ首長国連邦）、南アフリカ、イギリス、アメリカである。

調査の全部は、簡単な登録の上、以下サイト先よりダウンロードが可能。
http://www.comptia.org/resources/international-technology-adoption-workforce-trends