CompTIAが委託した調査によると、PC1台のスパイウェア感染がもたらす影響被害は、小規模企業の社員一人による2.5日分の生産性に値することがわかった。
コンピュータを使用する社員数が10〜200人である企業に勤務する社員を対象にした調査では、4人のうち1人が、過去6ヶ月においてスパイウェア感染による生産性被害を報告していることがわかった。そのうち3人に1人が、複数のスパイウェア感染を報告していた。
さらに驚くことに、ある社員は、スパイウェア感染を受けたコンピュータが修復されるまで、就業時間2日分以上に相応する18時間もの間、そのコンピュータの使用をしていたと報告した。その際、彼らはスパイウェアに関連した問題から生産性が低下することを認識していたとしている。また推定では、スパイウェアが発見された時点での生産性は21%低下、スパイウェアにより問題がピークに達した時点では、32%低下と報告している。
スパイウェア感染の報告の遅れは、感染そのものを駆除するために費やされる時間に比例する。小企業にサービス提供しているPCサポートプロフェッショナルおよび、過去1年に一件以上のスパイウェアを駆除した技術者によれば、感染したPC一台の修復に平均2.8時間を費やすと報告している。その数字は、スパイウェア1件により生産性が低下してしまった際の労働時間より20時間も多いことがわかった。
この調査は、CompTIAよる依頼でワシントンDCにあるコンサルティング会社Kotler Marketing Groupが行ったもので、小企業におけるスパイウェア、ウイルス、ネットワーク、サーバダウンタイム等の障害発生頻度や費用を理解することを目的としている。調査は、2回に分けオンラインで実施された。一つは、金融サービス、医療、製造業、その他サービス業の中小企業に勤務する、ITに携わらないエンドユーザー537人。もう一方は、中小企業ビジネスをサポートするITプロフェッショナル200人が対象とされた。
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