CompTIA米国本部ブログ How to Get into IT: CompTIA A+ vs. CompTIA IT Fundamentals
ITは、非常に優れた分野であり、他の多くのキャリアに比べてスタートをすることは比較的容易です。IT分野でのキャリアを始める上では、数学や科学といった知識や、大学の学位も必要ありません。むしろ、好奇心、決断力、実践力、そして、充実したITキャリアを積む上では、IT認定資格が役立つかもしれません。
適切はIT認定資格は?
IT認定資格は、あなた自身が持っているスキルを採用先や勤務先に証明することができます。認定資格を取得するには、試験に合格する必要があります。試験には、さまざまな種類の設問やパフォーマンスベースと言われる実践的なスキルを評価する設問が含まれている場合があります。パフォーマンスベースの設問では、それぞれの認定資格の対象となる職種に関連するタスクを試験上で実行する必要があります。
ほとんどのCompTIA認定資格は、職務に基づいて設計されています。つまり、特定のIT職種において必要となるスキルを評価しています。そのため、CompTIA認定資格を取得することは、スキルを持つ人材であることを採用先や勤務先に証明することになるのです。
これからIT分野でのキャリアを始めたいと考えている方のために、2つの最適な認定資格、CompTIA IT Fundamentls(ITF+)とCompTIA A+が提供されています。
しかし、CompTIA ITF+とCompTIA A+のどちらを選択するか悩まれる場合があるかもしれません。これらの2つの認定資格の違いをご紹介します。これからIT分野でのキャリアをスタートする上で、役立つものを選択してください。
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CompTIA A+とCompTIA ITF+:選択のポイント
事前にどのくらいIT知識が必要ですか?
CompTIA ITF+は、ITキャリアに適しているかどうかを判断するようなIT基盤となる認定資格です。ITの経験が全くなく、どこからスタートをすればよいかわからない場合、そんな時こそ認定資格が役立ちます。CompTIA ITF+は、ITの要素と機能を理解するのに役立ち、また仕事に関連するスキルの学習を始めるために必要となる基本的な知識を得ることができます。
CompTIA A+は、ITキャリアの第一歩であり、ヘルプデスクやテクニカルサポートなどの職種を中心に、ITの設計/構築、運用/保守などの職種に就かれる方向けの認定資格です。ITの基本的な理解をしていて、自身でさまざまなデバイスを構築したり、修理したりしている方は、既にCompTIA A+取得の準備ができている可能性があります。CompTIA A+はキャリアを確立する際のグローバルスタンダードのスキルとして広く認知されていて、ITサポートのタスクなど自身で考え、実行することができるスキルを証明することができます。
どのようなITスキルが網羅されていますか?
CompTIA ITF+は、ITの概念や用語、インフラストラクチャ、サイバーセキュリティ、データベースの基礎、ソフトウェア開発の基礎などのスキルが網羅されています。
CompTIA A+は、現在のITデバイスを運用/保守、サポートする上で必須となるスキルが網羅されています。
下記の表は、CompTIA ITF+とCompTIA A+の両方で出題されている出だく項目の一部の例と、その違いをまとめた表です。
CompTIA ITF+ | CompTIA A+ | |
オペレーティング |
一般的なオペレーティングシステムに関する知識と、ディスク管理、プロセス管理、認証、アクセス制御などの機能を説明する知識 | パフォーマンスの問題の解決、アプリケーションが起動しない理由の特定、起動時の問題の解決など、オペレーティングシステムのトラブルシューティングを行うスキル |
サイバーセキュリティ | 機密性、完全性、可用性に関連する自身のデバイスのセキュリティと一般的なセキュリティ問題を助長する行動に関するスキル | セキュリティ問題が発生したときにそれを識別し、アクセス制御や多要素認証システムを管理するスキル |
仮想化とクラウドコンピューティング | クラウドストレージの利点と欠点の知識 | 仮想化の仕組みとクラウドベースのアプリケーション、ストレージ、サービスをサポートする機能の理解 |
ハードウェア | PC、サーバー、携帯電話、IoTデバイスで使用される一般的なデバイスに関する知識 | トラブルシューティング中にコンピューターに変更を加え、ハードウェアとソフトウェアの問題を区別できるスキル |
試験の内容は?
CompTIA ITF+は、キャリアチェンジを検討し、CompTIA A+を取得できるようなITに精通した人材になるための基盤を作ります。CompTIA ITF+の試験には、オペレーティングシステムの機能やネットワーク接続の確立方法、アプリケーションの目的、エンドユーザーとして知っておくべきセキュリティや、ウェブ利用の際のベストプラクティスなどが出題されます。設問は、全部で75問出題されます。
CompTIA A+は、ITの設計・構築/運用・保守を実施する人材を育成、また採用の際の基準として、世界中の企業で広く活用されています。CompTIA A+を取得するためには、2つの試験に合格する必要があり、それぞれ最大で90問の設問が出題されます。CompTIA A+220-1001は、モバイルデバイス、ネットワークテクノロジー、ハードウェア、仮想化とクラウドコンピューティング、ネットワークトラブルシューティングなどが出題されます。CompTIA A+220-1002は、オペレーティングシステムのインストールと構成、サイバーセキュリティ、ソフトウェアのトラブルシューティング、運用手順などが出題されます。
それぞれの試験の出題範囲は、すべてCompTIAのWebサイトからダウンロードの上ご確認いただけます。
出題される設問の種類は?
CompTIA ITF+は、単一/複数選択の問題が出題され、現在のスキルを確認することができます。
CompTIA A+は、パフォーマンスベースの設問が出題されます。これは、より実践的なスキルを評価するため、テスト内で実際に操作し回答します。この他に、単一/複数選択の設問が出題されます。
CompTIA ITF+とCompTIA A+の開始方法
CompTIA ITF+は、IT分野におけるキャリアをスタートする上で現在のスキルレベルを把握する上で役立つ認定資格です。その上で、IT分野でのキャリアを進める上では、CompTIA A+の取得をお勧めします。
CompTIA A+は、広く企業で活用されている信頼度の高いIT認定資格です。そのため、多くの企業では求人の際に、CompTIA A+を取得している候補者を特定しています。CompTIA ITF+は、ITの概要について広くスキルを育成するための出題が網羅されていますが、CompTIA A+は、より深くこれらのスキルについての出題が網羅され、設計・構築/運用・保守を実施する人材向けの認定資格として位置づけられています。