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CompTIAとDoDM8140.03:サイバーセキュリティ分類標準の遵守

2024/05/27

2023年2月にリリースされた米国国防総省マニュアル8140.03(DoDM8140.03)は、国防総省のサイバー人材の管理に関する標準を規定し、人材の特定、追跡、資格認定、報告などの責任を割り当てています。

DoDM8140.03の認定基準は、DoDM8570.03のようなコンプライアンスに基づくアプローチではなく、能力の実証に重点を置いており、サイバー要員が職務に必要な機能を遂行する能力を有していることを保証しています。さらに、組織は運用上の必要性に基づいて独自の要件を維持する権限を与えられます。

DoDM8140.03の目標は以下の通りです。

● DoDM8140.03が現在定義している72の職務の役割に基づき、より多くの標準に基づく認定およびトレーニングの選択肢を提供する。
● 国防総省の職員が認定とトレーニングのオプションを選択できるようにする。例えば、学習者は、明確に定義された職務のための資格や、新しい技術のための評価ベースのトレーニングを選択することができる。これにより、個人は、より簡単に、より実践的に学習できる、創造的で魅力的な学習オプションを選択できるようになる。
● より包括的で多様な労働力を惹きつけ、スキルアップし、維持し、その進捗を追跡する。

2025年2月までに、サイバーセキュリティ人材要件の下でDCWFの職務に従事する国防総省の民間職員と軍人はすべて、DoDM8140.03に従って認定を受けていなければなりません。CompTIAは、現在、DoDM8140.03に基づき、Security+、CySA+、PenTest+、CASP+など、31の業務における8つの認定資格の認可を受けています。

CompTIA認定資格とDoDM8140.03のワークロールとのマッピングは、以下のインタラクティブチャートをご覧ください。


【対象CompTIA認定資格】

CompTIA A+は、現在のデジタル世界でITキャリアをスタートするために必要とされる、セキュリティ、ネットワーキング、仮想化などコアとなるテクノロジーを網羅しています。
CompTIA Network+は、あらゆるプラットフォームでネットワーク環境をサポートできるエンジニアを育成するネットワークに関連したスキルを網羅する認定資格です。
CompTIA Security+は、サイバーセキュリティのプロフェッショナルが、ネットワークの保護、脅威の検出、データの保護に必要な基本的なセキュリティスキルを、パフォーマンスベースの問題を通じて習得することができます。 
CompTIA CySA+は、脅威インテリジェンス、セキュリティ情報イベント管理(SIEM)、エンドポイントでの検知と対応(EDR)、拡張検知と対応(XDR)など最新の手法とツールを使用して、悪意のあるアクティビティの兆候を検知、分析するスキルを証明します。
CompTIA PenTest+は、様々なIT環境での攻撃対象領域がカバーされており、クラウド、ハイブリッド、Webアプリケーション、IoT、オンプレミスなどに関連するペネトレーションテストのスキルとそれぞれの実施計画、報告などのスキルを評価します。
CASP+(CompTIA Advanced Security Practitioner+)は、オンプレミスやクラウド、またはハイブリット環境でのセキュリティアーキテクチャとテクニカルスキル、リスクマネジメント、ガバナンスやコンプライアンスの順守といったスキルに加え、企業のサイバーセキュリティの準備状況の評価や企業全体に実装するため必要とされる総合的なセキュリティスキルを評価します。
CompTIA Cloud+は、プラットフォームに依存せず、ITシステム運用における広義なクラウドベースのインフラストラクチャでのスキルを評価します。ミッションクリティカルなアプリケーションとデータストレージを展開、最適化、保護するためにクラウドへの移行を検討する際に必要とされるスキルが網羅されています。
CompTIA Linux+は、Linuxシステムにおいて、セキュアな環境を維持し、クラウドでの運用を強化し、システムの稼働を維持するために必要となるスキルを評価します。

IT Cyberspace

WORK ROLE (DCWF CODE)

  • 確立された、または承認された組織プロセスコンポーネントに従い、クライアントレベルのハードウェアおよびソフトウェアを使用して支援を必要とする顧客にテクニカルサポートを提供する。(例:該当する場合は、マスターインシデントマネジメントプラン)

    推奨されるCompTIA認定資格

    CompTIA A+
    CompTIA Network+
    CompTIA Security+
  • 組織が知的資本や情報コンテンツを特定し、文書化し、アクセスできるようにするプロセスやツールの管理・運営を担当する。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CompTIA Security+
  • ハードウェアおよび仮想環境を含むネットワークサービス/システムの計画、導入、運用を行う。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CompTIA Cloud+
    CompTIA Network+
    CompTIA Security+
  • ハードウェア、ソフトウェアのインストール、設定、トラブルシューティング、メンテナンス、システムアカウントの管理業務を行う。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CompTIA A+
    CompTIA Cloud+
    CompTIA Network+
    CompTIA Security+
  • 顧客と相談しながら機能要件を評価し、機能要件を技術的ソリューションに変換する。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CASP+
    CompTIA Security+
  • 組織のミッションニーズをサポートするビジネス、システム、情報プロセスを開発・維持し、ベースラインおよびターゲットアーキテクチャを記述する情報技術(IT)ルールおよび要件を開発する。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CASP+
    CompTIA Cloud+
  • サイバーセキュリティが完全に統合された新機能を開発するために、ソフトウェアおよびシステムエンジニアリング、ソフトウェアシステム研究を行う。サイバースペースシステムの潜在的な脆弱性を評価するための包括的な技術研究を行う。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CASP+
  • システムのテストを計画、準備、実行し、その結果を仕様や要件に照らして評価するとともに、テスト結果を分析/報告する。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CompTIA Security+

Cybersecurity

WORK ROLE (DCWF CODE)

  • デジタルエビデンスの分析、コンピュータセキュリティインシデントの調査を行い、システム/ネットワークの脆弱性緩和をサポートする有用な情報を導き出す。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CompTIA CySA+
    CompTIA PenTest+
  • 脅威を緩和する目的で、さまざまなサイバー防衛ツール(IDSアラート、ファイアウォール、ネットワークトラフィックログなど)から収集したデータを使用して、環境内で発生したイベントを分析する。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CASP+
    CompTIA CySA+
    CompTIA Security+
  • インフラのハードウェアとソフトウェアのテスト、導入、展開、保守、管理を行う。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CompTIA A+
    CompTIA Security+
  • ネットワーク環境またはエンクレーブ内のサイバーインシデントを調査、分析、対応する。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CASP+
    CompTIA CySA+
    CompTIA Security+
  • NE内またはエンクレーブ内のシステムおよびネットワークの評価を実施し、それらのシステム/ネット ワークが許容される構成、エンクレーブのポリシー、またはローカルのポリシーから逸脱している箇所を特定する。既知の脆弱性に対する多層防御アーキテクチャの有効性を測定する。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CASP+
    CompTIA CySA+
    CompTIA Security+
  • 情報技術(IT)システム内で採用されている、または継承されている、管理、運用、および技術的なセキュリティ管理策と管理策の強化について、独立した包括的な評価を実施し、管理策の全体的な有効性を判断する。(NIST 800-37 の定義による)

    推奨されるCompTIA認定資格

    CASP+
    CompTIA CySA+
    CompTIA Security+
  • 新規または既存のコンピュータアプリケーション、ソフトウェア、専用ユーティリティプログラムのセキュリティを分析し、実用的な結果を提供する。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CASP+
    CompTIA Security+
  • システム開発のライフサイクルを通じて、情報システムのセキュリティを設計、開発、テスト、評価する。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CASP+
  • 開発ライフサイクル全体を通じて組織とシステムのセキュリティを設計し、技術と環境条件(法律や規制など)をセキュリティ設計とプロセスに反映させる。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CASP+
    CompTIA Cloud+
  • プログラム、組織、システム、またはエンクレーブのサイバーセキュリティを担当する。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CASP+
    CompTIA Security+
  • 組織の通信セキュリティ(COMSEC)リソースを管理する。(CNSSI No.4009)

    推奨されるCompTIA認定資格

    CASP+
    CompTIA Security+

Cyberspace Enablers

WORK ROLE (DCWF CODE)

  • 組織のサイバースペースミッションやイニシアチブをサポートし、それに沿ったサイバースペースプラン、戦略、ポリシーを策定する。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CompTIA Security+
  • サイバー侵害事件に関連するデジタルメディアやログを含む、文書または物理的証拠を立証するため、コンピューターベースの犯罪について深く掘り下げた調査を行う。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CompTIA CySA+
  • 統制され文書化された分析・調査技術を用いて、証拠を特定、収集、検査、保存する。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CASP+
    CompTIA CySA+
  • プログラムの全体的な成功のために指導、調整、伝達、統合を行い、重要な機関の優先事項との整合性を確保する。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CASP+
    CompTIA Security+
  • 独自のサービスや製品を提供するための情報技術プロジェクトを直接管理する。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CASP+
    CompTIA Security+
  • システムとコンポーネントの即応性と運用能力をフィールドで維持するために必要なサポート機能のパッケージを管理する。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CASP+
  • ミッションと事業の優先事項の全体的なニーズに沿ったIT能力のポートフォリオを管理する。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CASP+
    CompTIA Security+
  • ITプログラムまたはその個々のコンポーネントの評価を実施し、公開されている基準への準拠を判断する。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CASP+
    CompTIA Security+

Cyberspace Effects

WORK ROLE (DCWF CODE)

  • サイバーコレクションおよび/または準備活動を通じて得られるアクセスおよびコレクションのギャップを特定するために協力する。標的ネットワークに侵入するため、あらゆる許可されたリソースと分析技術を活用する。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CompTIA PenTest+
  • 極めてダイナミックな活動環境の状況を常に把握するため、独自のサイバー指標を開発する。サイバー警戒アセスメントを収集、処理、分析、普及する。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CompTIA CySA+

Intelligence (Cyberspace)

WORK ROLE (DCWF CODE)

  • 1つまたは複数の情報源からデータ/情報を分析し、環境整備を行い、情報要求に応え、計画と作戦を支援するための情報収集・作成要件を提出する。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CompTIA CySA+

Software Engineering

WORK ROLE (DCWF CODE)

  • 統合、テスト、運用、保守を含む製品ライフサイクルを通じたシステム/ソフトウェアセキュリティの分析と開発を担当する。

    推奨されるCompTIA認定資格

    CASP+
    CompTIA CySA+
    CompTIA Security+