米国本部ブログ: 4 Tech Trends to Guide Your IT Career
新しい年の始まりは、ご自身のキャリアのステップについて考えるよい機会です。パフォーマンスレビューに記入したり、新しい年のキャリア目標について考えたりするかもしれません。特に、ITプロフェッショナルにとっては、ITの運用や維持に苦労をされた可能性がある2020年。混乱が少しずつ落ち着くにつれ、2021年は新しいチャンスがもたらされることを期待しています。
多くの場合、ITプロフェッショナルがキャリアについて検討をする際に、テクニカルスキルに集中する傾向にあります。テクニカルスキルは、IT職種の中核となるため、理にかなっています。そして、CompTIA認定資格とトレーニングは、このようなテクニカルスキルの構築に確かに役に立ちます。
ただ一方で、ITプロフェッショナルがサーバールームに籠っている時代は終わりを告げています。企業がデジタルトランスフォーメーションを推し進める中、ITの観点での助言が必要となります。そのために、ITプロフェッショナルは、今まで以上にビジネスを創造する力とテクノロジーが成し遂げる幅広い内容を理解する必要があります。
CompTIAが最近発表したIT Industry Outlook 2021では、テクノロジーとビジネスの交差する点に位置する主なトレンドを報告しています。これらの傾向に関連するナレッジを構築することは、ITプロフェッショナルが今後のキャリアを構築し続けるために役立ちます。
2021年に注目すべきキャリア志向のテクノロジートレンド
1.「ノーマル」はありません
レポートの中で強調されている最初の主なテクノロジートレンドは、企業が将来直面するであろう継続的な不安定さです。誰もがニューノーマルでの安定を望んでいますが、現実的には、浮き沈みが例外ではなく、むしろルールと言えるようになるかもしれません。
これは、ITプロフェッショナルがシステム構築をする際に、レジリエンシーと柔軟性に重点を置く必要があることを意味します。単一障害点を回避するための対策は講じてきましたが、問題が発生した場合に備え、プランB、プランCなどの方法を確保しておくことで問題解決を次のステップに進めることができます。CompTIA Infrastructure Career Pathwayに含まれるCompTIA Network+、CompTIA Server+、CompTIA Cloud+、CompTIA Linux+では、レジリエンシーがあり柔軟なITインフラストラクチャーを構築するために必要とされるスキルを網羅しています。
2.クラウドコンピューティングがキング
企業は数年前からクラウドシステムを利用していますが、ほとんどの企業では、クラウドコンピューティングをアーキテクチャ全体の真の基盤とみなして採用している段階には入っていません。2020年、企業が新たにリモートワーカーに対応するためデジタルトランスフォーメーションへの取り組みを加速したため、クラウドシステムの採用がより一層加速しました。
多くのITプロフェッショナルは、システムをクラウドプロバイダーに移行する方法、クラウドセキュリティを管理する方法、クラウドリソースをモニタリンスする方法などクラウドの基本に精通しています。クラウドファースト環境での運用には、複数のプロバイダー間のオーケストレーションや、クラウドシステムのベネフィットを完全に受けるためのアプリケーションの再構築など、より高度なスキルが必要です。CompTIA Cloud+は、クラウドインフラストラクチャーを維持、最適化するために必要とされるスキルを網羅しています。
3.ゼロトラストがサイバーセキュリティのイニシアチブを形成する
何十年もの間、企業はすべての企業データの守るセキュアな境界を作るため、ファイアウォールとウイルス対策を使用してきました。しかしながら、クラウドとモバイルの世界では、このアプローチは機能しません。新たな戦略は、ゼロトラストです。セキュアな場所から送信されたように見えても、すべてのユーザーとすべてのネットワークトラフィックを検証します。
ゼロトラストアプローチは、近年ベストプラクティスとなっている多くのサイバーセキュリティのコンセプトを推進します。ITプロフェッショナルは、DLP(Data Loss Prevention)やIAM(Identity and Access Management)などの新しいテクノロジーに加えて、企業内の新しいプロセスの構築に、エンドユーザー向けのロバスト性のある教育を推進する必要があります。
CompTIA Cybersecurity Career Pathwayに含まれるCompTIA Security+、CompTIA CySA+、CompTIA PenTest+、CASP+(CompTIA Advanced Security Practitioner)は、ニーズの高い現在のサーバーセキュリティスキルを網羅しています。
4.予算の方向性には新しい意識が必要
レポートでのテクノロジートレンドとは別に、予算上の想定は、ITプロフェッショナルに焦点を当てたセクションで強調されています。ITプロフェッショナルの44%は、テクノロジー予算が少なすぎると感じています。そして、2021年にさらに多くの予算が必要となると回答しているのは、18%だけです。
ITは限定的な目標達成のための戦術的なアクティビティとされ、IT部門はコストセンターとみなされていたことがありました。しかしながら、ITが企業にとってより戦略的な位置づけとなった現在、従来とは異なるレベルの投資が必要とされています。意識を変えるためには、ITプロフェッショナルは、投資対効果の指標について今までとは違った考え方をする必要があります。単にコストがいくらかかっているかを意識するだけではなく、その投資したテクノロジーがビジネスにどのような効果をもたらしているかに焦点を当てて考える必要があります。
新年が始まり新たな問題が発生する可能性はありますが、企業が成長するにあたり、デジタルエコノミーに適用する中で、テクノロジーがこれまで以上に重要になることは疑いようのない事実です。まだ業務経験の浅いITプロフェッショナルでも、より高いレベルに進む準備ができていても、新たな分野への移行を希望していたとしても、テクニカルスキルにビジネススキルを足すことは、キャリアを一歩前進させるための確実な方法です。