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進化するサイバーセキュリティの状況を企業が乗り切るには(CompTIA米国本部ブログより)

2024/11/21

本部ブログ: How businesses can navigate the evolving cybersecurity landscape


wrq-211_ent_blog_c-vision-webinar-takeaways_11-9.jpg先日開催したエンタープライズ向けウェビナーでは、GarminのITセキュリティチームリーダーであるReanna Schultz氏を迎え、CompTIAのHannha JohnsonおよびSeth Robinsonと共に議論を行いました。議論の中心は、サイバーセキュリティの最新動向と洞察、さらにはその進展が世界中の組織にどういった影響を与えているか、というものです。

ウェビナーでは、サイバーセキュリティがビジネス上の必須事項として果たす重要な役割が協調されました。また、最新のサイバーセキュリティ対策を導入する際、企業が直面する課題や、業界におけるスキルギャップについても取り上げられました。CompTIAの専門家は、サイバーセキュリティにおける「ツール」そして「課題」にもなるAIの役割について詳しく探り、コミュニティの協力と継続的な学びの価値を強調しています。

 
ビジネスの必須事項であるサイバーセキュリティ
サイバーセキュリティはビジネスの重要な優先事項となっています。今日のデジタル時代では、機密情報を保護し、堅牢なサイバー防御を確実にすることが、安全な事業運営の維持に不可欠となります。

しかし、その重要性は広く認識されているにもかかわらず、多くの企業はコスト的な問題に直面し、望むような実装ができていません。リソース不足から生じるこうしたズレにより、組織はサイバー脅威に対して脆弱なままとなる可能性があります。CompTIAのState of Cybersecurityレポートによると、回答者の36%が予算の制約がサイバーセキュリティの取り組みを進める上での大きな障壁であると認識しています。

evolving-cybersecurity-landscape1.pngサイバー脅威は組織とその業務のあらゆる層に影響を及ぼすことから、サイバーセキュリティへの投資は不可欠です。企業は、サイバーセキュリティを自社のコア戦略に組み込み、リスクを軽減し、資産と評判を守るために必要な配慮と投資を確保する必要があります。 

 
 
最新のサイバーセキュリティ対策を導入する上での課題
多くの企業が、最新のサイバーセキュリティ対策に追いつくため対応を行っています。従来、組織は守りの「set it and forget it(設定したあとは全自動)」といったマインドに依存してきましたが、彼らが今直面している高度な脅威に対抗するにはもはや不十分です。進化する脅威に効果的に対処するには、よりプロアクティブかつ継続的なアプローチが不可欠です。

これには、人工知能(AI)などの新しい技術をサイバーセキュリティ戦略に組み込むことが含まれます。AIは、脅威検出やレスポンス能力を強化しますが、その能力を最大限に活用するには、組織は実践とプロセスを適応させる必要があります。

サイバーセキュリティ侵害は破壊的な結果をもたらす可能性があり、サイバーセキュリティの実践における継続的な警戒と適応の必要性が協調されます。プロアクティブなアプローチを採用し、技術の進歩を先取りすることで、企業は変化する脅威から身を守ることができます。

サイバーセキュリティにおけるスキルギャップとトレーニングの必要性
多くのビジネスリーダーは、従業員全体でサイバーセキュリティのスキルを深めることが極めて重要であると認識しており、それにはより高いスキルの信頼性と専門性を育成するための計画を策定しなければなりません。

evolving-cybersecurity-landscape2.pngスキルギャップを埋めるために、企業はトレーニングや認定資格プログラムに投資しています。こうした取り組みは、従業員のスキルセット強化を目的としていて、リスクからの保護、効率性の向上、組織間のギャップ解消につながります。また、スキル開発を提供することは、自身の成長やキャリアアップを支援する組織にとどまる傾向が強いことから、従業員リテンションにも役立ちます。

AIと新興テクノロジーの役割
AIはサイバーセキュリティの分野でますます重要な役割を果たし、強力なツールであると同時に手ごわい課題でもあります。一方で、AIは脅威検出の改善、レスポンスの自動化、膨大なデータの効率的な分析をすることから、セキュリティ対策を大きく強化することもできます。こうした機能で、組織は潜在的な脅威をより迅速かつ正確に特定し、緩和することができます。

サイバー犯罪者は、AIを使いより高度な攻撃を展開しているため、サイバーセキュリティプロフェッショナルは新しいテクノロジーに関する情報を入手し、それに応じて戦略を適応させなければなりません。脅威が複雑化するにつれて、組織は迅速に行動すべきであり、より包括的な計画と攻撃的な対策を講じる必要があります。このプロアクティブなアプローチには、潜在する脅威を予測し、被害が発生する前に対抗する強固な防御策の実装が伴います。

AIのリスクを軽減しながらもメリットを効果的に活用するためには、サイバーセキュリティプロフェッショナルは知識とスキルを更新し続けなければなりません。そうすることで、進化する脅威の状況においても、組織の回復力を維持できるようになります。

脅威を推進する要因として以下のようなものがあります:
● 生成AIの台頭
● 攻撃の多様性
● 攻撃の規模
● 必要とされるスキルの幅広さ
● 国家レベルの攻撃
● サイバーセキュリティの進歩の定量化
● 規制への対応
● プライバシーに関する懸念

コミュニティの協力と継続的なラーニングの重要性
サイバーセキュリティコミュニティにおける協力は、新たな脅威に先手を打つための極めて重要な戦略となります。サイバーセキュリティプロフェッショナルから共有されるさまざまな知識や経験は、潜在するリスクを予測し対応する組織の能力を大幅に強化することができます。

また、急速に変化するサイバーセキュリティの状況に対応しようとするプロフェッショナルにとって、継続的な教育とコミュニティディスカッションやイベントに参加することは非常に重要です。そうした交流は、見識を交換し、最新の動向やテクノロジーについて学び、複雑な課題に対する革新的なソリューションを開発する貴重な機会となります。

CompTIAは、サイバーセキュリティ分野の最新情報と洞察を提供するリソースとして際立っています。豊富な情報、トレーニング、認定資格プログラムを提供することで、CompTIAはプロフェッショナルの知識とスキル開発をサポートしています。継続的な学びへの取り組みは、組織と従業員に力を与えるだけでなく、サイバーセキュリティコミュニティ全体を強化します。

サイバーセキュリティの現状を掘り下げる
ウェビナーで共有された洞察は、今日のビジネスにおける複雑で進化を続けるサイバーセキュリティの本質を浮き彫りにしています。脅威が高度化するにつれて、戦略的調整、スキル開発、積極的なコミュニティへの関与の必要性が重要になっています。組織は、サイバーセキュリティをビジネスのコア機能として優先し、継続的な学びとスキル開発に投資すること、そしてサイバーセキュリティコミュニティでの協力を促進することで、さまざまな課題解決に取り組む必要があります。

今日のサイバー環境で成功するために必要な情報を入手し知識を身につけましょう。
レポートのダウンロードはこちらから State of Cybersecurity 2025 ~サイバーセキュリティの現状~